法人・業務向けユニフォーム&レインウェアのサイズガイド 〜レインウェア研究所 by トキワ

会社、団体、組織体においてレインウエアをユニフォームとして導入する場合、大切なことは対象となる方々の体形に対応できるか否かのサイズ展開。そしてその対象となる方もサイズに関して要望があります。

今回は、そのようなレインウエアのサイズについてのお悩み、そして解決方法について解説します。

レインウエアのサイズ表記について

レインウェアのサイズ表記

まず、レインウエアのサイズ表記には2つの表記があります。

実寸表記

1つは上着の「着丈」「胸囲」「裄(袖)丈」と、パンツの「総丈」「胴囲」「股下」、各箇所の数値を製品の仕上がり寸法で表記した「実寸表記」。

適応サイズ表記

そしてもう1つは「適応身長」「適応胸囲」「適応胴囲」、各箇所の数値を「〇㎝~〇㎝」と着用する人に適した数値に幅を持たせて表記した「適応サイズ表記」の2つがあります。この「適応」という表現が気になるところですが、これはレインウエア特有の表記と言えるかもしれません。

トキワのレインウェアでは、この「適応サイズ」によるサイズ表記を用いています。

レインウエアのサイズ選びで気をつけたいこと

レインウェアのサイズ選びで気をつけたいこと

レインウエアは衣服の一番上に着るウエアです。昨今では高機能な薄手のインナーもありますが、それでも大半の人が、衣服を着てその上からレインウエアを着用します。そこで気を付けたい点が、日頃衣服を選ぶ感覚でレインウエアのサイズを選んでしまうことです。

しかし人によっては日頃着る衣服のワンサイズ上を選ぶ方もいらっしゃいますので、この点から先程出てきた「適応サイズ」という表記につながるわけです。実寸表記にある各箇所の数値でそのまま選んでしまうと実際着てみたら「小さかった」「窮屈だった」ということが多々あります。

その為、サイズ表記に幅をもたせ「大体、これくらいのサイズの方が着られています」という意味合いで、この適応サイズという表記が用いられています。繰り返しになりますが、レインウエアの場合には、「衣服の上から着るウエア」だということをサイズ選びの際に、くれぐれも気をつけていただきたいと思います。

秋冬時のレインウエア事情

秋冬のレインウェア

レインウエアは基本的に通年製品ですが、秋冬時には衣服の上から着ても、その時季の冷たい雨水と共に寒さが一層身に堪えるので、衣服の上に防寒着を着て、その上からレインウエアを着る人もいるほどです。この場合、人によっては通年時に使用するレインウエアのサイズより更にワンサイズ上のレインウエアを買われています。

また、裏地に防寒機能のあるレインウエアを選ばれる方もいらっしゃいます。
この防寒機能のあるレインウエアは「防水防寒」と呼ばれていますが、厳密には防水機能のない防寒着も「防水防寒」と言われているのが現状です。この防水機能の有無の見分け方は、ここまで「レインウエア研究所」をお読みいただいた方であれば既にお分かりだと思いますが、どのような生地を用いて、その縫い目はどのように処理しているかで判断ができます。

レインウエアのサイズ選びには、ゆとりのあるサイズがおススメ

長年、レインウエアの生産をしていると、時代によってサイズ需要の変化が見られます。

レインウエアで最も需要のある「L」・「LL」サイズを基準に、一昔前は比較的「ELサイズ」や更に大きいサイズの需要がありました。今でもこれらのサイズに一定の需要はありますが、最近は「Мサイズ」より小さいサイズの需要も増えています。

トキワのレインウエア『ファミネットアジャスター』は、Mサイズより小さいサイズの「Sサイズ」、そしてそれよりも更に小さい「SSサイズ」もご用意しています。

ファミネット・アジャスターは11サイズをご用意 トキワ

このように小さいサイズが選ばれる昨今の背景には「身体のラインが出るタイトなサイズ選び」が要因の1つとして挙げられます。衣服でもそうですが、身体のラインがでる衣服は着こなしがキレイでカッコよい印象を与えますよね!!

ただ、レインウエアの場合は、衣服の上から着るウエアということもあり、衣服とレインウエアがタイトな状況になればなるほど、発汗作用が促されムレを感じやすくなることなどの理由から、ある程度ゆとりのあるサイズ選びをしていただきたいと提案させていただいています。

サイズについてのよくある問い合わせ

5Lサイズのカッパありますか?

レインウェアのサイズ

よくある問い合わせの1つに、「5Lサイズのカッパありますか?」という、サイズを指定した問い合わせがあります。実は、サイズ表記はM、L、LL、ELといった基本的なサイズについては、どのメーカーもほぼ同じ数値なのですが、4L、5L、6Lといった特殊な大きいサイズになってくると、その数値はメーカーによってまちまちです。

その為、5Lサイズのご用意はあるものの、5Lをお探しの方の体形にトキワの5Lのレインウエアがフィットするのか?いつも問い合わせの度に気になってしまいます。ですので、5Lサイズという大きいサイズをお探しの、そもそも体格の大きい方であることを想定し、お話をお聞きしながら提案させて頂くように心がけています。

サイズが窮屈なので、もうワンサイズ上のサイズを選べばいい?

レインウェアのサイズ

サイズ選びは大きく分けて2つに分類されます。

1つは丈。上着の着丈、腕の長さの裄(袖)丈、パンツの長さの総丈。これら丈のサイズが合わない時に使われる表現は「長い」「短い」という表現です。

そしてもう1つは幅です。上着の胸囲、パンツの胴囲。これらのサイズが合わない時に使われる表現こそ「窮屈」という表現になります。「Lサイズが窮屈なので・・・」という方は、つまり幅が合っていないことを意図とするのですが、ここで、もうワンサイズ上のサイズを選んでしまうと、幅だけでなく丈まで長くなってしまうので、今度は裄(袖)丈が長い、パンツ丈が長いという新たな不満を口にされることになります。

レインウェアのB体サイズ

トキワのレインウエア『ファミネットアジャスター』は、このような幅が合わないというお客様に対応できるよう、M、L、LLという需要の多い3サイズそれぞれの横幅を広げた「B体」サイズをご用意しています。

例えば「BM」サイズは、丈がMで幅はEL。「BL」サイズは、丈がLで幅は4L。「BLL」サイズは、丈がLLで幅は5Lという規格で作っています。サイズが窮屈だなと感じた時、すぐにワンサイズ上のサイズを選ばず、まずは「Bサイズ」をお試しください。

パンツ丈が合わない・・・。

レインウェアの丈が合わない

サイズ選びで最も多い声です。

衣服のパンツ・ズボンは購入する際「裾直し」という丈調整の加工が出来ますが、レインウエアの場合は、そのような加工を引き受けてくれるお店はごく稀です。テープや接着剤を用いて、DIYでレインウェアの裾上げを出来ないこともありませんが、手間がかかる上に、見た目や耐久性が懸念されます。

そのため、丈が長いレインパンツを妥協して着用し、裾を踏んだり地面に擦ったりしてしまうケースや、着用する度に裾を折り返してまくり上げている、といったお悩みは非常に多いです。

アジャスターレインパンツはパンツ丈を簡単に調整可能
画像はアジャスターレインパンツ

トキワのレインウエア『ファミネットアジャスター』は、このようなパンツ丈のお悩みに対応できるように、パンツの左右の両サイド太もも部分に調整ボタンが付いています。これにより1段階で6㎝、2段階で12㎝の丈が、立ったまま瞬時に短縮可能な状態になります。

レインパンツの別売り

また、このファミネットアジャスターのパンツだけを「アジャスターレインパンツ」として、オプションで別売しています。

このアジャスターレインパンツは、パンツ丈のみならず、ウエスト調整の幅も広げられるよう丈夫なタックゴム入りで、更にウエスト部分には太めのヒモが1本入っており、使用頻度と共に劣化するタックゴムをカバー、長くお使い頂けるよう考慮しています。

アジャスターレインパンツは裾幅をマジックテープで調整可能
裾幅をマジックテープで調整可能

また、レインウエア『ファミネットアジャスター』の方はパンツの裾幅をボタンで調整する仕様になっていますが、この「アジャスターレインパンツ」は、マジックテープで調整する仕様になっています。これはボタンの場合には裾幅の調整は一定ですが、マジックテープの場合は自由自在です。

このように「アジャスターレインパンツ」は、「ウエスト」、「パンツ丈」、「裾幅」と3つの箇所において、調整可能な機能付きレインパンツとなっており、細部に亘り「こだわりのレインパンツ」です。

レインパンツ別売のメリット

そもそもトキワが、このレインパンツだけを別売にしている理由が2つあります。

1つは「パンツだけの買い替えを望む声が大きいこと」です。

一般的なレインウエアは上着とパンツがセットで販売されていますが、上着とパンツの消耗度は同じスピードではなく、はるかにパンツの消耗の方が早いのが現実です。例えばビジネススーツにおいても同様で、「ツーパンツスーツ」なるものが売れている理由からもお分かりかと思います。レインウエアも同じで、「パンツだけが欲しい」「パンツだけを買い換えたい」という声が多く、このご要望にお応えしてパンツを別売にしています。

そしてもう1つは、一般的なレインウエアのサイズは「M」「L」「LL」とありますが、着る人の体は、必ずしも上着とパンツが同じサイズではないということです。しかし同じサイズがセットで販売されているのが現実で、不都合に感じているお客様が、実はとても多いのです。そのような方々のご要望に対応し、パンツだけ別売にしています。

まとめ

衣服の上から着るレインウェアは、サイズ選びに気をつけて

如何でしたでしょうか。今回はレインウエアのサイズ選びについて解説をしました。

レインウエアのサイズ選びはこのように大変難しいものがありますが、とにかく気に留めて頂きたいことは、レインウエアは衣服の上から着るウエアであるという点で、サイズ選びにおいても従来の衣服におけるサイズ選びとは全く異なる見方が必要だということです。

また、秋冬時は寒さ対策の防寒着としての用途も必要とされ、防寒着の上にレインウエアを着るということもあります。そのような方のために、防寒着とレインウエア、この2つを合体させた「防水防寒」という機能性ウエアもありますので、秋冬時の雨対策には併せて検討頂きたいと思います。

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